SSブログ

9日目のこと・2 ~フェズでモロッコ美人について考え、いい旅夢気分~ [はじめての複数国周遊~モロッコ編~]

 バスの出発までまだまだ時間があるが、これといってすることがない。そこで、ガイドブックの読者情報に載っていた、新市街にあるという大型スーパーに行ってみることにした。洗濯するのがめんどうなので、パンツでも買おうかと。ただ、それはあくまでも読者情報で、地図には載ってない。少々不安だが、まぁいい。散歩するつもりで――
 ――で、2㎞強は歩いてしまった。が、一向にスーパーなど見えてこない。情報どおりの場所まで来ているはずなのだが。つぶれたのか? まぁいい。これは散歩だ。
 引き返して、途中にあったカフェで一服。しばらく外を眺めながら物思いにふける。

 それにしてもモロッコは美人が多い。ウィーンほどではないにしても、先日まで滞在していたスペインや、過去に訪れたイタリアやフランスに比べると、はるかにわたし好みの顔立ちをした女性(昨晩の親切な二人組しかり)が多い。
 顔立ちの基本はアラブ人だが、そこに先住のベルベル人や、ヨーロッパからの白人要素が入り混じり、アラブ人の“濃さ”が中和され、三つの人種それぞれわたしには馴染みはないはずが、絶妙なバランスでブレンドされることにより、ニキのCAとは違う、“かわいさ”が含まれた親しみやすい美人顔が形成されている。それでいて基本はアラブ人なのだから、やはりエキゾチックでもあり。
 ま、しかし、ここまで書いておいてなんだが、なにが好みかといえば、日本人がいちばんの好みなんだけども。

 カフェを出て、再び旧市街へ。
 メディナに向かう裏道が坂になっていて、そこで荷台を連結した壊れたバイクを押す、地元民と思しき5人の男性に声をかけられた。相変わらず「コニチワー」。
 特に“手伝ってくれ”と懇願している様子ではなく、押すのに難儀しているようにも見えないのだが、無視して追い抜いていくのもどうかと思い、力添えした。
 ひとしきり感謝の意を表され、“いいよいいよ、荷台に乗りなさいよ、おれたちが押すから”みたいなことをとジェスチャーで示されつつ、坂の上まで押上げてから笑顔で彼らとお別れ。
 なんだかごくごく一般的な旅の思い出が作れてしまった。さすがのわたしも気分がいい。
 たとえわずかなリスクだろうと、それにビビってしまって人との触れ合いの一切を拒絶してきたが、こういうことがあるから無視するのにも心が痛むわけだ。

 さらに坂をのぼって、マリーン朝墓地付近へ。フェズの街を見下ろす。
20090210131953.jpg

 わたしもいくら人嫌いとはいえ、都会には都会の、“なにがあってもどうにかなる”という安心感をおぼえる。
 これから数日はこの都会を離れ、1泊は砂漠という辺境の地で過ごすことになる。
 複雑な気分で街を眺めた。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(1) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。