5日目のこと・1 ~トレドへ行く~ [はじめての複数国周遊~スペイン編~]
午前7時半に起床。泊まっている宿に朝食はついておらず、前夜、スーパーマーケットで買っておいたサンドウィッチを食いながら、ぼけっとテレビ見ていると天気予報。マドリードには雨マークがついていた。
ウィーンやモロッコはあくまでも“ついで”であり、旅の本来の目的は、この後向かう予定のトレドに行くことであった。それが雨に祟られるとは――ま、雨に濡れる古都というのも風情があっていいか。
ホテルを出ると、すでに街には雨が降っていた。
傘を開いたり閉じたりしまったりは面倒なので、そのまま小走りに地下鉄駅へ向かう。
ソルから1号線、6号線と乗り継ぎ、メンデス・アルバーロ。ガイドブックによればトレド行きのバスが発着しているという、南バスターミナルへやってきた。
さすが長距離バスも発着しているターミナルだけあってカフェや売店もある。サンドウィッチとコーラだけの朝食は若干物足りなくもあり、“トレドへ行く前にコーヒーでも飲んでいくかいな”などと思いつつ、いやいやその前にトレド行の乗り場を探さなくてはと発着掲示板見たら、どこをどう見ても“TOLEDO”の文字が見当たらない。掲示板に表示されているのは直近30分程の発着時刻だったので、たまたま近い時間のトレド便がないだけなのかと、またしばらく掲示板を眺め続けたが、待てども待てども“TOLEDO”とは表示されない。
さてどうしたもんか。
ま、こうしていても仕方がない。時間ももったいない。勇気を出して案内所で訊いてみることにした。スペイン語なんぞわかりゃしないから、とりあえずいいかげんな英語で係のおばちゃんに尋ねたら、メモ紙をサッと出された。迷っている外国人が後を絶たないのだろう、同じメモ紙が何枚も用意されていた。
とにかく「地下鉄6号線に乗ってこの駅へ行け」と。トレド行バスの発着は場所が変わったらしい。
わたしが持っていたスペインのガイドブックは、オーストリアのものとは違って、いちおう最新版だったんだけども・・・。やはり海外個人旅行というのは、なかなかうまくはいかないもんで。
で、おばちゃんの指示通り、プラサ・エリプティカに行ってみると、駅はバスターミナルと直結していた。
施設はなにやら真新しく、新しすぎるせいか売店などはなにもなくて、不気味なほど殺風景である。
ターミナル内の窓口でチケットを買い、トレド行の乗り場へ。
いちおうターミナルだけあって、多数のバスが発着してはいるが、客数を見るかぎり、トレド行専用ターミナルのようにみえる(あくまで2009年2月時の話です)。
少し待って、やってきた観光タイプのバスに乗り込み、乗車率50%程で定刻発車。
ターミナルを出ると、外は土砂降りになっていた。
“雨に濡れる古都もいい”だぁ? こりゃ観光どころではないだろう。
さてどうしたもんか。
美術館、博物館、教会をハシゴして引きこもるか。さっさとマドリードに引き返すか。なんにしろ、のんびり街歩きなんて、このままではできそうにない。
いろいろ考えながら車窓を眺めていたら――
――大雨は大雪に変わってしまった。
降りしきる雪に視界は遮られ、車窓からの景色なんて、なにも見えやしない。
土砂降りで憂鬱に傾いていた気分のメーターも、ここまで来ると振りきれてしまう。もうどうにでもなれ。
バスは、雪の影響で遅れるどころか、定刻30分前にトレドに到着。どういう時間設定してるんだ。
バスターミナルを出ると、大雪で相変わらず辺りの視界が悪く、本当にここがトレドなのかすら疑わしくなってきた。
バスを降りたはいいが、じつは終点ではなかったとか・・・。
しかし、よーくまわりを見てみると、“Hotel El Greco”という、じつにわかりやすい名前のホテルがあり、あぁやっぱりここはトレドで間違いないと、一安心。
雪にまみれ、歩くこと10分弱。旧市街へとたどり着いた。
ま、雪で白く染まる古都というのも風情があっていいか。
ウィーンやモロッコはあくまでも“ついで”であり、旅の本来の目的は、この後向かう予定のトレドに行くことであった。それが雨に祟られるとは――ま、雨に濡れる古都というのも風情があっていいか。
ホテルを出ると、すでに街には雨が降っていた。
傘を開いたり閉じたりしまったりは面倒なので、そのまま小走りに地下鉄駅へ向かう。
ソルから1号線、6号線と乗り継ぎ、メンデス・アルバーロ。ガイドブックによればトレド行きのバスが発着しているという、南バスターミナルへやってきた。
さすが長距離バスも発着しているターミナルだけあってカフェや売店もある。サンドウィッチとコーラだけの朝食は若干物足りなくもあり、“トレドへ行く前にコーヒーでも飲んでいくかいな”などと思いつつ、いやいやその前にトレド行の乗り場を探さなくてはと発着掲示板見たら、どこをどう見ても“TOLEDO”の文字が見当たらない。掲示板に表示されているのは直近30分程の発着時刻だったので、たまたま近い時間のトレド便がないだけなのかと、またしばらく掲示板を眺め続けたが、待てども待てども“TOLEDO”とは表示されない。
さてどうしたもんか。
ま、こうしていても仕方がない。時間ももったいない。勇気を出して案内所で訊いてみることにした。スペイン語なんぞわかりゃしないから、とりあえずいいかげんな英語で係のおばちゃんに尋ねたら、メモ紙をサッと出された。迷っている外国人が後を絶たないのだろう、同じメモ紙が何枚も用意されていた。
とにかく「地下鉄6号線に乗ってこの駅へ行け」と。トレド行バスの発着は場所が変わったらしい。
わたしが持っていたスペインのガイドブックは、オーストリアのものとは違って、いちおう最新版だったんだけども・・・。やはり海外個人旅行というのは、なかなかうまくはいかないもんで。
で、おばちゃんの指示通り、プラサ・エリプティカに行ってみると、駅はバスターミナルと直結していた。
施設はなにやら真新しく、新しすぎるせいか売店などはなにもなくて、不気味なほど殺風景である。
ターミナル内の窓口でチケットを買い、トレド行の乗り場へ。
いちおうターミナルだけあって、多数のバスが発着してはいるが、客数を見るかぎり、トレド行専用ターミナルのようにみえる(あくまで2009年2月時の話です)。
少し待って、やってきた観光タイプのバスに乗り込み、乗車率50%程で定刻発車。
ターミナルを出ると、外は土砂降りになっていた。
“雨に濡れる古都もいい”だぁ? こりゃ観光どころではないだろう。
さてどうしたもんか。
美術館、博物館、教会をハシゴして引きこもるか。さっさとマドリードに引き返すか。なんにしろ、のんびり街歩きなんて、このままではできそうにない。
いろいろ考えながら車窓を眺めていたら――
――大雨は大雪に変わってしまった。
降りしきる雪に視界は遮られ、車窓からの景色なんて、なにも見えやしない。
土砂降りで憂鬱に傾いていた気分のメーターも、ここまで来ると振りきれてしまう。もうどうにでもなれ。
バスは、雪の影響で遅れるどころか、定刻30分前にトレドに到着。どういう時間設定してるんだ。
バスターミナルを出ると、大雪で相変わらず辺りの視界が悪く、本当にここがトレドなのかすら疑わしくなってきた。
バスを降りたはいいが、じつは終点ではなかったとか・・・。
しかし、よーくまわりを見てみると、“Hotel El Greco”という、じつにわかりやすい名前のホテルがあり、あぁやっぱりここはトレドで間違いないと、一安心。
雪にまみれ、歩くこと10分弱。旧市街へとたどり着いた。
ま、雪で白く染まる古都というのも風情があっていいか。
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