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出発までのこと~旅の動機と計画~2 [はじめての複数国周遊~準備編~]

 まずは、そのこだわり――というかこの旅の第一条件は、船でアフリカに行くということ。他の交通手段ではダメだし、同じ船を利用するにしても、復路ではやはり違う。あくまでも“海路で赴き、アフリカの地に立つ”ことにロマンがあるのだ――このへんは、誰に勧められたわけでもない、わたしの勝手な思い入れ。わかってくれなくてもいい。
 ただアフリカに行くというだけなら、もっと観てみたいものが盛りだくさんなエジプトに行った方がいい。いや、行きたい(観光客を標的にした誘拐や爆弾テロが頻発しているが)。しかし、“手軽に”“船で”“アフリカに行ける”という、あからさまに旅人を煽るようなスペイン・アルヘシラス-モロッコ・タンジェ航路があることを知ってしまったいじょう、もう素直にそこに堕ちていかざるをえない。

 というわけで、とにかく動かせない第一条件、この旅の核は、ただスペインとモロッコに行くのではなく、

 “スペインからモロッコに船で行く”

 ということで固まった。

 そうなると次は、どうやってスペインまで行き、どうやってモロッコから帰るかを考えなければならないわけだが、問題はスペインまでの行き方。ここでわたしの小心の本領発揮である。

 日本からスペインまでの直行便は2009年現在運行されておらず、第三国で乗り継ぎしなければならない。で、出発日当日乗り継ぎをするとなると、スペイン到着はたいがい夜となってしまうわけだが――

 どのガイドブックをみても、載っている文言が、
 “日本人旅行者を狙ったスリ、強盗が多発”
 “夜はひとりで歩くな”
 “特に空港の行き帰りは大きな荷物を抱えていることもあり、一目で旅行者だとわかるため要注意”
 “鉄道利用はでなるべく避け、ホテルまでタクシーを使え”

 それでいて、

 “日本人旅行者とみるとぼったくろうとするタクシー運転手もいるので注意”

 ――おいおい、じゃあどうしろというのだ。日本人はスペイン個人旅行しちゃいけないの?

 いやまぁ、たぶん大丈夫なのだろう。渡航前にさんざんビビらせておいて、行ったら行ったでこわい思いをすることなどまったくなかったフランス、イタリア旅行の経験上、それはなんとなくわかる。
 わかるが・・・。

 30年以上小さいままのわたしの心が、一朝一夕に肥大化するわけもない。

 結局、乗り継ぎ国で途中降機し、せっかくだからついでにそこで何泊かして観光しつつ、日中にスペイン入りできるルートを探すことにした。

 まったく、わたしの心の小ささに反比例するように、旅の計画が肥大化していきやがる。

 さて、旅のなんとなくの大枠がぼんやりと見えてきたところで、ここからは――

 ヨーロッパまでの、ヨーロッパ内の、モロッコからの

 ――交通手段を、費用と時間を最低限に抑えることを考慮しつつ、見つけ出していくことになる。
 
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2009年 3月9日追加 ブログトップ

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