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2日目のこと・3 ~百聞は一見にしかり~ [はじめてのイタリア~ひとりでぇできたぁ~]

 再度、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へ。

 今度もなにが起こるかわかったもんじゃない。12:15からの見学ではあるが、11:30には到着して時間まで待つ。
 入り口はこの教会正面ではなく、左にあるチケット受付センターの奥。
 時間がくると、チケットチェックを受け、中庭に面した通路へ移動。ここは透明ガラスの扉で遮断されて小部屋になっており、不法侵入の防止のためだろう、そこに入場者が全員入るといったん前後の扉が閉まり隔離され、確認後、次の部屋へ移動。これを2度繰り返し、

 『最後の晩餐』へ。

 ついにここまでたどり着いた。
 いよいよ目の当たりにした歴史的名画・・・。

 あぁ、『最後の晩餐』だねぇ。
 テレビや写真でみた『最後の晩餐』だねぇ。
 そのまんまだねぇ・・・。

 『最後の晩餐』はやっぱり『最後の晩餐』だった。それ以上でも以下でもない。

 大部分が剥落しているぼんやりとした絵を観たところで、けっきょくたいした感動はおぼえなかった。わたしにとって『最後の晩餐』は、ヒゲ面のおっさんが描いた、ヒゲ面のおっさん達のシケた晩飯風景というだけであり、そこに美術“史”的価値を見出せても、ただ絵を観て感動できるという単純で純粋な美術的価値は見あたらない。

 この絵にまつわるエピソードや後の世に与えた影響、そしてまことしやかにいい伝えられる“謎”とやら。このテの話はわたしも好きで人並み以上に知っているつもりだし、思うところもいろいろある。
 だがそれも、わたしにとっての美術“史”的、資料的価値を見出しているというだけのこと。それは事実と理屈で成り立つ学問的価値なわけで、実物を観ずとも、写真と文字さえあれば自宅の机上で味わえてしまうことができる。世に数多いる学者先生と文明の利器にあらためて感謝したい。

 『最後の晩餐』は、日本に居ながらにして知っていた『最後の晩餐』だった。それ以上でも以下でもない。

 はやいはなしが、高い金を払ってまで観るもんじゃないな、ということ。
 そういう結果になることは観る前から予想もしていたが、せっかく世界遺産にも登録されているくらいだ、実物を観てはじめて得られる感動がもしやあるかも、なんて淡い期待を込めていたわけだ。

 まぁ、なかったんだけども。

 世界遺産に登録されているのは『最後の晩餐』単独ではなく、絵を含めた教会と修道院全体なのだが、有料で入場できる範囲では自由がまったくきかず、教会見学はできない。ただ15分間、絵を観て、説明を受けるだけ。正規料金は8ユーロで、まぁそれは妥当とも思うが、

 5000円というのはちょっと・・・。


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