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球春到来 [TV観戦]

 せっかくこんななまえとタイトルなのだし、野球の話でも。
 2月といえばプロ野球のキャンプイン。楽天やらソフトバンクやらなにかと話題だが、わたしの注目はTBS。といっても、牛島の采配に興味などないし、張本がいつ「よしんば」と言うかワクワクしながら解説をきくというわけでもない。PCの前の文科系諸氏なら当然おわかりかとは思うが、木曜22時。そう、『H2』である。
 マンガの実写ドラマ化、しかも『カバチタレ』のように驚愕のアレンジをして別物の作品にするわけでもなく、原作に忠実なドラマ化をするということで、放映前までわたしはかなり危険な雰囲気を感じていた。あのあだち充作品である。キャラクターごとに髪型しか違わないあの顔を20年近くにわたってみせつけられ、すり込まれているのだ。いまさら実写にされてもねぇ・・・(『陽あたり良好』は大昔実写でやってたな。でもあくまで昔のはなしで、わたしは違和感なくみていたような。小学生のころで記憶が定かでない)。
 で、ふたを開けてみたら・・・。
 これがなかなか、みられるしろものになっている。裏で放送の『優しい時間』のほうが作品としては優れているのは誰の目からしても明らかだろうし、わたしも時間が重ならなければみているところだが、結局『H2』を選んでいる。というより石原さとみを選んでいるというべきか。長澤まさみと石原さとみ、どちらか選べという、わたしにとっては究極の選択であったのだが、ごめんよまさみ、わたしにはさとみがいるのだよ・・・ということだけで『H2』をみているわけではない(かなり大きな要因ではあるが)。
 原作の記憶を脳の片隅に追いやってみてみれば、最近では珍しい、じつに健やかな青春恋愛ドラマとして成立しているのがわかることと思う。『ラストクリスマス』に続いて、家族と一緒にみれないような赤面シーンの連続にわたしはドキドキである。池袋なんちゃらとかの、ああいう若者の死や暴力だとかはもううんざりで、せめてフィクションの世界ぐらいはきれいなものをみたいのよ。
 また、原作を知ったうえでの鑑賞にも十分堪えうる面もある(あの「あだち顔」の払拭はあきらめて)。あだち作品特有の台詞の少なさや、主人公通例「普段は無口だけど、たまにしゃべると含蓄のある言葉を発する」キャラはしっかり脚本、演出に反映されているし、山田孝之も好演していると思う。ただ惜しむらくは。
 ここでやっと野球の話。もうこれはしょうがないことなのだが、主役2人の野球がなってないのである。どうみても甲子園レベルではない。比呂のほうは投球フォームに研究のあとがうかがえ、かたちにはなっているものの、本当にどうしようもないことだが、腕の振りが遅いために迫力に欠け、草野球レベルにしかみえない。英雄のほうは更に深刻で、スイングスピード以前の問題。フォームからしてひどい有様である。あれならまだわたしのスイングのほうがマシだ。そもそもあだち野球作品における投球、打撃フォームはけっこう理想的なものだったりするので、ことさら下手っぷりが際立つ。
 『H2』は『タッチ』にくらべ、野球シーンの比重が大きい。原作のクライマックスは甲子園でのふたりの対決なのだが、もしそれどおりなら、この対決に、野球の勝負だけでなく4人の恋愛関係を含めたドラマがすべて帰結されるという重要なシーンになってしまうわけである。よしんば! 波を打ったスイングでホームランを打ったりするようなリアリティに欠けたものをみせられてしまうと、かなりの興ざめということになってしまう。はたしてラストシーンまでに、英雄のフォーム改造はなされているのだろうか。
 
 
 
 


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コメント 1

A

山田君は野球やったことないらしいですよ。このドラマで初挑戦らしいですよ。チャレンジャーだなー。といいつつも、野球にそんなに興味がないので、私は気にならないんですね、そのへんの所は。山田君がかっこよければそれでよし、みたいな。そんな私が毎週かかさず観てしまうということはこれは恋愛ドラマなのかなぁ、と。
by A (2005-02-08 01:28) 

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