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初日のこと・3 ~ホテルまでのこと~ [はじめての複数国周遊~ウィーン編~]

 ウィーン市内へとむかうSバーンの列車内は、多少の暗さ、汚さを感じるものの、それはあくまで日本の鉄道と比べてのことで、まったくの許容範囲内。車内を見わたしても、近くにはヤバそうな人物もおらず、“雰囲気の悪さ”に感覚は直結しない。

 地下にあった空港駅のホームからしばらく行き、列車が地上に出るとすぐ、まさに絵に描いたようなコンビナートの夜景が車窓のむこうに広がる。

工場萌えな日々

 いやいや、実物はこのジャケットをはるかに上まわる壮大さと美しさ。
 列車はそれを目の前にした駅に停車し、思わず途中下車してしまいそうになるが、旅行初日の、最初の国に到着早々の、とっくに日の暮れて時間のあまり早いとはいえないこんな夜に、冒険できるほどの勇気はわたしにはない。断念。列車はそれなりの乗車率があり、わたしの座っていたボックス席の向かいにも他の客がいたため、撮影も断念した。

 その後検札を受けたりしているうちに、列車はめでたくミッテ駅に到着し、地下鉄Uバーン3号線に乗り換え。
 UバーンはSバーンと同様に暗く、汚い印象を受けるが、過去に乗ってきたヨーロッパ他国の地下鉄と比べても大差はなく、慣れればどうってことない。
 ウィーン西駅で、今度はUバーン6号線に乗り換え。しばらく列車が北進すると、地下鉄だった6号線は地上へ出て、高架上を走る。線路に沿う街路を眺めると、さすがにウィーン中心部からは少し離れているせいもあり暗くて人通りも少なく、初めて訪れる地がこういう状況というのにかなりの不安をおぼえる。
 けっこうな歴史がありそうな古めかしい駅舎のAlser Strasse駅で降りる。辺りはやはり暗く、人通りも少ないが、すぐ近くの高架下にマクドナルドが煌々と灯りをともして営業しているのでホッとしながら、宿へとむかう。
 いちおう地図の用意はしてあるが、実は列車の窓から見えていたので場所はもう間違えようがない。

Donauwalzer Hotel Vienna




 Donauwalzer

 という、“いかにも”な名が、逆にいかがわしくもあるホテル。料金が激安なのもかなりあやしい(どの予約サイトにも真っ先に出てくる)。ま、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを知らなければ、おそらくウィーンに行こうとは思わなかっただろう安直な考えのわたしが泊まるにふさわしい名ではあるが。
 しかし、行ったら行ったで、レセプションの応対は丁寧だし、部屋もきれいで設備も整っている。じつにまっとうなホテルである。
 ただ、充てられた部屋が――

DSC00073.JPG

 ――中華風というのはどういうことだろう。欧米人なら喜ぶかもしれないが、いちおう予約しているんだから、わたしが日本人だということはわかっているだろうに。
 せっかく“ドナウワルツァー”なんて名前してるんだからさ、もうちょっとこうなんか・・・。まぁいいや。安いし。

 気を取り直して。
 時間は限られている。すでに21時になっていたが、ひとまず夜のウィーンの街に出てみることにする。
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