SSブログ

熱狂の日 2008 [感想文]

 めんどうなので、前置きは昨年のものを読んでいただくとして――

 えー、今年も行ってきましたよ、ラ・フォル・ジュルネ。

DSC00012.JPG
 ただ不覚にも今年の開催を思い出したときはすでにチケット発売後であった。どうやら年々来場者数が増えているようで、気付いたときには小ホールのプログラムのチケットはすべて売り切れ。残念。
 選択肢が限られていたなか、とりあえず3公演を選び出したのだが、開演はすべて夕方以降であった。
 それまでは無料演奏でお茶をにごす。
 雨上がりの有楽町。差し込む西日が演出する。

 
 で、まずは“合唱の神様”(と呼ばれているそうだが、すいません素人なもんで、わたしゃ知らん)ミシェル・コルボ指揮による、シューベルトのミサ曲第6番。
 続いてシャオメイ・シュによる、シューベルトのピアノソナタ第21番。

 この静謐な2曲、2公演。あまりにもしみじみしすぎた。

 そこで次の“ウィーンの舞踏会”と題された3公演目。
 ヤツェク・カスプシク指揮、シンフォニア・ヴァルソヴィア演奏による、

 シューベルト/ウェーンベルン:ドイツ舞曲 D820(管弦楽版)
 シューベルト/ヘラー:10のドイツ舞曲(管弦楽版)
 ヨハン・シュトラウスⅡ世:新ピチカートポルカ 作品449
 ヨハン・シュトラウスⅡ世:ペルシア行進曲 作品289
 ヨハン・シュトラウスⅡ世:田園のポルカ 作品276
 ヨハン・シュトラウスⅡ世:『こうもり』序曲
 ブラームス:ハンガリー舞曲第1番、第3番、第10番

 前の2公演から一転、アッパーな曲の連なりは圧巻であった。

 なんとも幸せなひととき。

 指揮も楽団ももちろんよかったのだが、なにがすごいって、やっぱりシュトラウスがすごいのだ。

 形式や理論はひとまず脇に置いておいて、なによりも聴衆を楽しませることを第一に考えているようなその楽曲は、ストレートに耳に入って、思考を経由せずこころに直接届き、音楽の根源的な楽しみが全身を揺るがす。とくに『田園のポルカ』を聴くと、シュトラウス一家は稀代のおもしろ主義者なんだなと――ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでは毎度のことだが――あらためて思う次第である。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。