2日目のこと・5 ~ミラノ彷徨~ [はじめてのイタリア~ひとりでぇできたぁ~]
ブレラ美術館を後にして、最寄の地下鉄駅を目指す。
・・・はいいが、あれ?
前言撤回。
ミラノの土地鑑も方向感覚も身についてなんかいなかった。
道に迷っていた。歩き回っているうち、方角もわからなくなっていた。いや、太陽の位置でなんとなく見当はつくのだが、そんなサバイバル経験を日常的にこなしているわけもなく、その見当にまったく自信はない。だいたい方角がわかったところで、現在地がわからなくなっているのだからどうにもならない。
しかし、幸いにも目の前をトラム(路面電車ですね)が走っていた。
このトラムがどこを経由し、どこへ向かうのかさっぱりわからないが、とんでもない郊外に行くわけもないだろうし、たとえ行ってしまうのだとしても、途中一箇所くらいは地下鉄駅に接続するだろう。車窓を凝視しながら、地下鉄駅を示す“M”マークを発見したらそこで降りればいい。
トラムでも使える一日乗車券を持っている。
ホテルで朝食を摂ってから何も食べずに6時間強歩き回って、かなり疲れてもいた。
一か八か、乗ってみることに。
他の乗客達は乗車券を持っているのかいないのか、打刻機に入れるだとか、運転手に見せるだとかのアクションをせず、容赦なく乗り降りしている。1日乗車券を持っていて何もやましいところのないわたしではあるが、真似はせず、一応運転手側から入って乗車券を見せながら乗り込む。
さて、乗ってみたら、客の乗降はかなり多い。日本の路線バスと同様、降りたい停留所の前でブザーを鳴らす仕組みなので、その動作に備え緊張していたのだが、乗ってからの数箇所の停留所すべてで乗客の乗降があり、以後も自ら運転手に降りる意思を伝える必要はなさそうなので、次第に肩の力も抜けてきた。
そして10分もしないうち着いた停留所で、一際多くの乗客が降りようとした。窓の外に“M”の文字が見える。
うん、どうにかなった。
着いた先はガリバルディ駅。後で地図を確認してみると、どうやらわたしは、ミラノの交通網の目をくぐりぬけ、エアポケットのようになっているブレラ美術館の北側をうろちょろしつつ、そのまま北進していたらしい(ヒマなひとはミラノの地図を用意してみてみてくださいな)。
急ぎ地下鉄に乗り、ミラノ中央駅へ戻る。
着いたら14時30分。たいして時間は費やしていなかった。
予約した列車の発車予定時刻は14:55。残された時間はあるような、ないような。それでもとにかく朝食以来なにも摂ってないわたしの腹は限界で、とりあえず駅前のマクドナルドでビッグマックセットをたいらげる。そういえば、これがイタリア最初の外食であったのだが、そんな感慨にふけっている場合ではなかった。ま、しょせんマクドナルドだし、どうということもないのだが。
ものの7、8分で日本のものとかわらない大きさのビッグマックと、日本のLサイズくらいの量のポテト、コーラを胃に流し込み、店を出る。
さっさとホテルに行って預けてある荷物を引き取り、さっさと駅へと引き返す。
発車5分前。間に合った。
で、
さぁ、きた。
ぐふふ・・・。
ユーロスターだ。
乗りたーい!
by A (2007-04-07 01:33)
いやいや、なんだかんだで日本の新幹線が一番よ。
by homerun (2007-04-08 02:16)